季節別|家族写真の背景と人物を調和させて写すコツ
最近SNSでよく見かける、ナチュラルでおしゃれな家族写真。公園で同じように撮ってみたけれど、なんだかしっくりこない…。そんなお悩みを持つ方へ、自然な雰囲気を大切にする家族写真専門フォトグラファーが、季節別の撮影ポイントをお伝えします。
・綺麗な背景を見つけてもなんか人物を入れるとバランスがとれない…
・季節感のある写真が撮りたいけど、どうしたらいいか分からない…
・公園で自然な家族写真を撮りたいけど、こどもがお決まりのポーズしかしない…

家族写真専門フォトグラファーとして独立して17年。これまでに2000組以上の家族撮影を行ってきました。自然な雰囲気の中で、家族の笑顔やつながりが写る写真を得意としています。
この記事では、私が普段、公園で自然な家族写真を撮影するために気をつけていることを季節ごとに紹介しています。
目次
- 1 自然な家族写真を撮りやすい場所、時間を選ぶ
- 2 桜
- 3 新緑
- 4 紅葉
- 5 春夏秋冬|季節別 家族写真の背景と人物の写し方
- 6 春:花が多く咲いているように見える場所を選ぶ
- 7 撮影のポイント
- 8 使用レンズ
- 9 夏:青空と人物のバランスを意識する
- 10 撮影のポイント
- 11 使用レンズ
- 12 秋:光と影を使って紅葉の美しさを強調
- 13 撮影のポイント
- 14 使用レンズ
- 15 冬:木立の繊細さを背景にする
- 16 撮影のポイント
- 17 使用レンズ
- 18 背景の高さ別|ポーズと構図の工夫
- 19 背景の高さ=3m〜(桜の枝、新緑など)
- 20 背景の高さ=1m(チューリップ、低木の花など)
- 21 背景の高さ=30cm(芝生など)
- 22 家族写真撮影会「こむの木」に参加されたお客様の声
- 23 HPで拝見した通り遊びながら笑顔の写真を沢山撮って頂けました
- 24 自然な家族写真を撮るための準備
自然な家族写真を撮りやすい場所、時間を選ぶ
桜、新緑、紅葉…映える写真が撮りたくてタイミングよく公園に来たのにこんな悩みはありませんか?
・桜・紅葉など背景は綺麗なのに、人が多すぎて上手く撮れない…
・景色はいい感じなのに公園内の写したくないものが写り込んでしまう…
・こどもが生まれた秋に紅葉の写真を背景に写真を撮りたいのに、何月がいいかよく分からない…

桜、新緑、紅葉など撮影したいテーマを決めたら、
混雑具合、公園の状況を調べたり、想像して撮影日、時間帯を決めることが大切です!
桜
公園の場合、朝9:30までなら比較的人が少ない状態で撮影可能です。Googleストリートビューなどを利用して(広い公園内の場合敷地内も閲覧可能)枝ぶり、混雑具合を把握しておく。
桜は開花宣言から7日程度たった頃が満開です。この時期は1日の中で晴れ、雨が混在することも珍しくないため、撮影予定日を何日か確保しておくのが◎。
新緑
4月中旬〜5月中旬が柔らかい新緑を撮れるチャンスです。桜に比べると早朝を狙わなくても空いている状態で撮影できます。ただし、公園内でテントの設営を許可している公園の場合はお昼前には園内がテントだらけに…。テント設営OKの公園は10:00までに撮影するのが◎。
紅葉
東京の場合、黄色(イチョウ、ケヤキ)→11月中旬、下旬〜、赤色(モミジ)→12月初旬、中旬
早朝は地面がぬれていることも多いため、足元に注意してください。秋が深まるにつれて日が短く、日差しがカメラに差し込む角度になるため、フレアで人物が霞まないよう注意。

春夏秋冬|季節別 家族写真の背景と人物の写し方
季節感ある家族写真を撮るためには背景によって、人物の配置、カメラのアングルを適切に選択することが重要になります。

季節感があり、素敵な写真を撮るため、ボケていない部分に季節感を表す背景を入れつつ、適度にボカした部分も入れることが重要です!過剰にボケているだけではせっかくの季節感が表現できず、単調になってしまうので注意してください!
春:花が多く咲いているように見える場所を選ぶ

撮影のポイント
・地面に咲くタンポポなどを活かすため、被写体には座ってもらう
・低い位置から撮影し、春らしい花の背景をたっぷり取り入れる
・高低差をつけると、花がより際立つ
使用レンズ
・望遠レンズで背景をボカし、花が密集しているように見せる工夫を
夏:青空と人物のバランスを意識する

撮影のポイント
・青空と家族の笑顔を一枚に収めるには、順光での撮影が基本
・被写体の顔に光が当たりすぎない、ほどよい明るさの場所を探す
・まぶしさに弱い子どもには無理せず対応を
使用レンズ
・中望遠(70mm前後)で、背景と芝生に自然なボケを入れながら、夏の開放感ある家族写真に仕上げる
秋:光と影を使って紅葉の美しさを強調

撮影のポイント
・オレンジの紅葉と濃い緑の対比がある場所を選ぶ
・被写体は背景から10m以上離して、奥行き感を演出
・陽が当たる部分と影のコントラストが、秋らしい情緒ある家族写真に
使用レンズ
・中望遠(90mm程度)で撮影し、逆光の美しさを逃さない構図に
冬:木立の繊細さを背景にする

撮影のポイント
・木が細く並んでいる、すっきりした背景を選ぶ
・背景の木立から7〜10mは離して、顔周りをすっきり見せる
・柔らかい斜光を受ける場所がベスト
使用レンズ
・中望遠(100mm程度)で背景をややボカし、冬の静けさと透明感を活かす
1枚の自然な家族写真を撮るまでの具体的プロセスはこちらをご覧ください
自然な家族写真を撮るためにプロが事前に準備していること
背景の高さ別|ポーズと構図の工夫
写したい背景によってそれを自然に生かすポーズが重要です!

事前に自分が撮影したい背景の高さと人物の高さの差を把握し、背景を生かす無理のないポーズを何パターンも考えておくのが◎。私は撮影時、美しい背景を見つけたらお客様の人数、身長、無理のない動きを想像してポーズを事前にたくさん考えて撮影に臨んでいます。
自然なポーズバリエーション、撮影時の声のかけ方はこちらをご覧ください
【家族写真】プロがやっている!自然なポーズの写真の撮り方@公園
背景の高さ=3m〜(桜の枝、新緑など)

【背景:新緑の枝】
・見上げる構図でダイナミックに
・背景の高さに合わせて、子どもを抱っこしても◎

【背景:桜の枝】
・枝に触れるかゲーム感覚で楽しんでもらう
・手を伸ばせばギリギリ届きそうな高さを選ぶ
(低すぎると顔に枝がかかって危険、高すぎるとこどもが退屈する)
背景の高さ=1m(チューリップ、低木の花など)

【背景:桜の花】
・花と触れ合っているような自然な仕草を
前ボケを意識して、奥行きのある家族写真に
・被写体には花に触れてもらい全員の目線を揃える
・画面左側に背景の抜けを作り奥行きを出す

【背景:チューリップ】
・花が一番重なってたくさん写る場所を探す
・花で人物が隠れすぎる時は、人物に一段高い場所に登ってもらう
(この場合、花壇の縁に上がってもらっている)
・望遠の圧縮効果で花がたくさんあるように見せる
(花が少ない場合は前ボケで画面を隠す)
背景の高さ=30cm(芝生など)

【背景:芝生】
・小さな子どもの背の高さに合わせ、自然な目線を意識

【背景:芝生】
・地面に座ったり寝転がったりするポーズで、リラックス感を演出
・新緑を強調するため、背景に深い緑がくる場所を選ぶ
家族写真撮影会「こむの木」に参加されたお客様の声
HPで拝見した通り遊びながら笑顔の写真を沢山撮って頂けました
息子の誕生日に近いタイミングで、出産直前に訪れた公園での撮影会に参加させて頂きました!HPで拝見した通り、親子ともども遊びながら撮影していただくスタイルではじけるような笑顔の写真を沢山撮って頂けました。とてもすてきな記念になりました!ありがとうございました!!
「お客様の声」はこちらにご紹介しています。
自然な家族写真を撮るための準備
カメラを構える前に、下記のような準備が自然な写真への近道です。
・家族の服装に季節感を取り入れる(色味や素材で季節を表現)
・撮影時間と場所の下見(季節ごとの光の入り方を確認)
・子どもが飽きないように、遊びを交えた声かけの工夫






公園での家族写真は、背景の工夫と季節感の演出がポイントです。この記事で紹介したコツを活かして、思い出に残る1枚を撮影してみてください。
あなたのご家族らしい、自然であたたかい写真が撮れますように。
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