公園で【ナチュラルな家族写真】を撮るためにプロが実践していること
最近SNSでよく見かけるナチュラルな雰囲気の家族写真を公園で撮りたいけど、自分で撮るといまひとつ…
・公園で自然な家族写真を自分で撮りたい!
・季節感を自然に写真に取り入れる方法が知りたい!
・高さごとに背景を考えるってどういうこと?
私は家族写真専門フォトグラファーとして独立して16年、自然な写真がお客様に喜ばれてこれまで2000組以上の家族撮影をしてきました。
そこでこの記事では、公園で家族写真を撮りたいママに、プロが実践している自然な写真を撮るコツを紹介します。
この記事を読めば「自然で素敵な写真を撮る具体的な方法」が分かります。カメラ目線ばかりの写真から卒業して「自然で素敵な写真」を撮るために役立てていただけたら幸いです。
目次
広い公園=素敵な写真を撮影しやすい
写真撮影においては広い方が自由度が高い。理由は簡単。
狭い公園は人工物をさけるのが大変だから。
広いと背景が自然にボケやすく、公園内の他の人が目立ちにくい。
空いている日時を選ぶことも重要。
排除する要素が少ない場所で撮影するのが素敵な写真への近道。
季節別|公園で自然な写真を撮るための背景の探し方
四季に分けて撮影ポイントをご紹介。ボカすとプロっぽいが、過剰にボケた写真は季節感のない、短調な写真になるので注意。
春:花は多く咲いているように見える場所探しが重要
撮影のポイント
・低いタンポポを写すために被写体には座ってもらう
・手前にタンポポが多く写る場所を選ぶ
・被写体とカメラ位置で高低差をつけてタンポポを目立たせる
(被写体がタンポポより少し低い場所にできればベスト)
・地面と同じ高さから撮影しタンポポを目立たせる
使用レンズ
・望遠レンズでボカし、圧縮効果で花が多く見えるように
夏:青空を写す時は順光で撮影
撮影のポイント
・青空と人物を1枚の写真に写すため順光気味で撮影
(人物と背景の両方の明るさが同じ場所を探す)
・被写体の顔が太陽の方向で絵になる場所を探す
・被写体がまぶしくても目を開けることができる場合に撮影可能
(眩しさが苦手な子どもさんには不向き)
使用レンズ
・中望遠相当の70mmで撮影し、背景、手前の芝生を軽くボカす
・望遠レンズほど寄りすぎずに景色を広く写すことができるので、場所の雰囲気が分かる写真が撮影できる
秋:輝きを際立たせるためには暗い部分が必要
撮影のポイント
・背景にオレンジの紅葉、暗い緑の両方が入る場所を選ぶ
・暗い部分が輝く部分を目立たせる
・写したい背景の10m以上手前に被写体に立ってもらう
使用レンズ
・中望遠レンズ相当の90mmで撮影し、寄りすぎない距離感で背景の美しさを生かす
・紅葉の逆光の輝きはボカしすぎると消えるので注意
冬:細い木立が並んでいる場所を選ぶ
撮影のポイント
・細い木立が多い繊細な印象の場所を選ぶ
・被写体の頭の真上に木の幹が水平、垂直に横切らないように注意
・木立から7〜10m以上離れた場所に被写体を立たせる
(被写体と背景の木立が近すぎるとボケないので顔の周りに写る木立がうるさくなる)
・斜め後ろから光がくる場所を選ぶ
使用レンズ
・中望遠レンズ相当の100mmで撮影し、木立の形が分かる程度のボケみにする
1枚の自然な家族写真を撮るまでの具体的プロセスはこちらをご覧ください
自然な家族写真を撮るためにプロが事前に準備していること
プロは高さごとに背景、ポーズを考えて撮影している
自然な家族写真は人物と背景が無理なく調和しています。写したい背景のそばに被写体の顔を無理なく配置し、さらに全体として美しい写真にできるかが腕の見せ所。
高さ別に背景を探すコツ・向いているポーズを紹介します。
自然なポーズバリエーション、撮影時の声のかけ方はこちらをご覧ください
【家族写真】プロがやっている!自然なポーズの写真の撮り方@公園
背景の高さ=3m〜
【背景:新緑の枝】
・背景が写るように、下から撮影
・高い場所があれば被写体を立たせて背景との高さの差を詰めても
・2人とも体、顔をカメラの方に向けて大人の顔も撮影も◎
【背景:桜の枝】
・枝に触れるかゲーム感覚で楽しんでもらう
・手を伸ばせばギリギリ届きそうな高さを選ぶ
(低すぎると顔に枝がかかって危険、高すぎるとこどもが退屈する)
背景の高さ=1m
【背景:桜の花】
・手が届く高さにある花は撮影しやすい
・撮影者は手前にボカしを入れられる場所に立つ
・被写体には花に触れてもらい全員の目線を揃える
・画面左側に背景の抜けを作り奥行きを出す
【背景:チューリップ】
・花が一番重なってたくさん写る場所を探す
・花で人物が隠れすぎる時は、人物に一段高い場所に登ってもらう
(この場合、花壇の縁に上がってもらっている)
・望遠の圧縮効果で花がたくさんあるように見せる
(花が少ない場合は前ボケで画面を隠す)
背景の高さ=30cm
【背景:芝生】
・こどもが小さいうちは低い背景で撮影すると自然に背の高さも表現できる
・ママは一番後ろで小さく写す
【背景:芝生】
・被写体はうつ伏せで顔を低い位置に
・新緑を強調するため、背景に深い緑がくる場所を選ぶ
公園以外でも撮影できる自然な写真の例
もちろん、公園にわざわざ行かなくても普段のお散歩途中で自然な家族写真は撮影可能。
街の景色を取り込んで撮影すればその時々の季節感、思い出が印象的に写ります。
季節感を写すコツは被写体に寄りすぎないこと。被写体の大きさを揃えないで撮ってみてください。
いつも顔を大きく写さないで、小さく写してみると(下から3枚目の横断歩道の写真)被写体が風景の一部のような写真になり、他の写真と並べた時に変化が生まれます。
街並みや道ゆく人々もあえて写しておくと30年後、時代が感じられて面白いですよ。
自然な家族写真を撮るためにプロが事前に準備していること
【家族写真】プロがやっている!自然なポーズの写真の撮り方@公園
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