千葉公園で撮らせていただいた家族写真の撮り方解説
春の千葉公園、家族写真撮影会「こむの木」のお写真の一枚をご紹介しつつ、小室さんがどんな風に撮影しているか解説します^^
ご家族のお写真を撮る際に参考になれば嬉しいです^^
目次
1.撮りたい写真のイメージを固める
お客様からシャボン玉のリクエスト。シャボン玉を追う楽しそうな写真を撮影することに決めた。
ご家族全員のシャボン玉を楽しむ様子を撮影し、全員の写真を撮影できたら、兄弟、親子、一人づつと撮影することにした。
この全員→数人→一人と撮影していく順序は学校写真(幼稚園、小学校の運動会など行事撮影のこと)の撮影をしていくなかで覚えた方法。いい表情をしているからといって一人の写真だけ撮影していると、全員を撮影することができないまま、撮影場面が突然終わってしまうこともあるのでそれに備えた撮影方法。
今回の例で言えばシャボン玉に夢中になっていても、突然転んで気持ちが落ち込んでシャボン玉を追うことをやめてしまう可能性も。
運動会での徒競走やダンスなどの行事の場合だと、一人づつの写真を撮影していたら行事が終わってしまい、写真が一枚もない子が……なんてことを防ぐためでもある。
2.背景にしたい場所を決める
シャボン玉の輝きを際立たせるため、背景が暗い場所を選ぶ。
3.光の方向を考える
逆光でシャボン玉、人物を際立たせる。シャボン玉を追う人物は目まぐるしく動き、順光、逆光が変わるので、それに合わせて追い続けていると露出、自分の撮影ポジションを変えることに追われ撮影ができなくなってしまう。逆光で撮影すると決めたら露出を逆光に合わせて、こどもがこちらを向いた時だけシャッターを切るようにする。
4.レンズを決める
70-200mmの望遠レンズを選択。こどもが自由に動けるようにカメラと距離を取れる安全な望遠レンズを選んだ。
5.人物のポーズをイメージする
動いている人物をただ追うだけではよい写真は撮れない。この場合だと追っている動きを入れつつ、表情も大きく写したいと思い、全身を写さずに少しヨリの構図をイメージしながら写真を撮っていった。
6.お客様にどのように動いてポーズを作ってもらうか考える
シャボン玉の撮影の時はシャボン玉を追って人物がパラパラと離れてしまうことが多いので、シャボン玉を吹く前になるべくご家族に集まってもらってから撮影することを繰り返してもらう。ランダムに次々に吹いてしまうと人物がバラバラになり、一人づつの写真しか撮影できない。
7.露出を決定する
カメラに露出をマニュアルでセットする。今回はISO500, 1/1000, f4.5 に決定。
走っている時はシャッタースピードを1/1000にすることが必須。
屋外で晴天のため明るさに余裕があるのでできる設定。
8.撮影する
こどもが逆光方法で顔がこちらを向いた瞬間は迷わず連写する。顔の向きが目まぐるしく変わるので向きを見極めて撮影。シャボン玉を吹いてもらう方向も工夫してなるべく顔がこちらを多く向くようにする。
もちろん常に声をかけて撮影。自分もこどもたちと一緒の時間を楽しんで撮影^^
声をかけることでこどもたちがより楽しんでくれるよう気分が盛り上がる配慮をする。
9.ベストな絵が撮影できるまで微調整する
撮影中、ファインダーを覗きながら各種確認しながら何枚か撮影を繰り返す。
【カメラ関係】
・カメラの水平が保たれているか
・露出が変わっていないか
・f4.5にしているのでピンとが抜けないように注意(望遠時のf4.5は広角使用時よりピントが薄い)
【被写体関係】
・目をつぶっていないか
・顔の向きが横向きすぎないか
・手元で顔が隠れていないか
・背景に不要なものが入っていないか
・シャボン玉が輝いて写っているか
【被写体以外】
・被写体周辺、自分の周辺にぶつかりそうなものはないか
今回もいくつかの項目に分けてご紹介しました。シャボン玉を楽しんでいる写真は定番ですが、なかなか撮影は難しいものです。スマホだとタイムラグがあるので一眼レフなどシャッターを押してからのタイムラグが少ないカメラだと撮影しやすいかもしれません。いすれにしても連写してたくさん撮影した中から良い写真を選ぶのがいいと思います。
そして、動きが激しい時に撮る写真ほど、撮る前に完成イメージを持っておくことが重要になります。ただ被写体を追うだけで撮った写真は流された印象がいなめない写真になってしまいます。どんな表情を撮りたいのか、何を強調して写真に残したいのかを考えてから撮影すると、露出や背景など自ずとどうしたらいいか決まってくると思います。カメラの設定可能範囲などの自由度が高い分、主体的に考えて撮影する必要があります。
使用機材:Canon EOS 5D-MarkIV, EF70-200mm f/4l USM
マニュアル露出 ISO500, S=1/1000, F4.5
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