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小金井公園家族写真

先月の小金井公園での家族写真撮影会「こむの木」のお写真の一枚をご紹介しつつ、小室さんがどんな風に撮影しているか解説します^^
ご家族のお写真を撮る際に参考になれば嬉しいです^^

小金井公園家族写真

1.撮りたい写真のイメージを固める

芝に寝転んでリラックスしている様子を撮ることに決めた。芝が伸びすぎていない、かつ、お子様たちが肘でご自分の体を支えるこのポーズを取れることが前提。
なぜなら肘で体を支えるこの動作が難しいと下草で顔が隠れてしまうから。
ちなみに小金井公園はこまめに雑草や芝の整備が入るので、芝が短すぎると前ボケには物足りなくなることもある。

2.背景にしたい場所を決める

芝の明るい緑を生かすため、背景は少し深い緑がくる場所を選択。

3.光の方向を考える

眩しくない逆光気味で撮るのが私の定番。

4.レンズを決める

70-200mmの望遠レンズを選択。望遠レンズの圧縮効果で背景の緑が大きくボケて、かつ、手前の芝の前ボケが強調されてこどもたちだけが浮き上がって写り、被写体がより引き立つようにした。

5.人物のポーズを決める

このお写真は実は何枚もバリエーションを撮っている。こどもさん二人だけ、パパ、ママ、と4名様のカット、カメラ目線あり、なし両方の写真を撮影。この写真はカメラ目線を撮影した後、たまたま自然によい表情を見せてくれたところを撮影。
偶然よい表情をするかもしれない、と常に構えておくことで予期しない素敵な写真が取れることも多い。

6.お客様にどのように動いてポーズを作ってもらうか考える

ただ、並んでもらうだけではまとまりのない写真になってしまう。お顔が近くなるように並んでもらうのがポイント。ただし、移動するときに頭や顎をぶつけないように注意。

7.露出を決定する

カメラに露出をセットする。もちろんマニュアルで。今回はISO640, 1/1000, f6.3 に決定。
止まっているのでシャッタースピードを1/1000にする必要がないように思われるが、ポーズを変えて撮影するのが前提で、さらにいつ動いて最良の表情を見せてくれるか予測できない部分も多いので、動きが早くなったときでもブレない速度に設定しておく。
屋外で晴天のため明るさに余裕があるのでできる設定。

8.撮影する

いいと思った瞬間は迷わず連写する。かといって闇雲にシャッターボタンを押しているわけではない。ここぞと思った時にシャッターを押さなければ肝心な瞬間が撮れないからだ。
常に声をかけて撮影。自分もこどもたちと一緒の時間を楽しんで撮影^^

9.ベストな絵が撮影できるまで微調整する

撮影中、ファインダーを覗きながら各種確認しながら何枚か撮影を繰り返す。
【カメラ関係】
・カメラの水平が保たれているか
・露出が変わっていないか
・ピントが目的の場所に合っているか
・絞り、シャッタースピードが適正か

【被写体関係】
・目をつぶっていないか
・顔の向きが横向きすぎないか
・髪が画面の目立つ場所(目を隠しているなど…)にないか
・背景に不要なものが入っていないか
・前ボケの芝で顔がかくれていないか
・日向での撮影は暑さや疲れがないか

【被写体以外】
・被写体周辺、自分の周辺にぶつかりそうなものはないか

 

今回も項目に分けてご紹介しました。しかし、実際にはこの順番通りに思考しているというよりは、同時に考えていることも多いです。
撮りたい写真を自分の中に確固としてイメージできていることが大前提です。
イメージがないまま、ただかわいいなぁ、などとむやみにシャッターを押していても自分の気持ちを表現できる写真は撮影できない。

漫然とではなく、具体的なイメージを持ちつつも、偶然起きる目の前の光景にも敏感に反応してもれなく撮れるようにしています。
自分の予想以上に素敵な光景が目の前に現れることも多く、そんな時は写真の神様がくれた瞬間だと思って逃すことがないように大切に撮っています。

使用機材:Canon EOS 5D-MarkIV, EF70-200mm f/4l USM
マニュアル露出 ISO640, S=1/1000, F6.3

 

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小室直子

出張撮影フォトグラファーの 小室直子(こむろなおこ)と申します。 フリーとして独立して14年、写真が苦手なお客様に自然な笑顔のお写真をお届けし喜ばれています。

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