撮影ポイントの探し方
今日はこの公園の、あの広場で撮影!と決めておけば、
あとは撮影するだけである。完璧だ。
……ブブーッ!だめである。
そんなことではあやふやすぎるのだ。
カメラで切り取れる風景はほんの一部。
背景や光の具合をよく考えてかなり具体的に考えなければ、
計画したとは言えないのであーる。
さて、今回は「こむの木」*の撮影当日を追いかけながら、
撮影ポイントが決まるまでを見てみよう。
*「こむの木」
=小室直子、大塚さやかの女性二人で同時に撮影するスタイルの撮影会を行っています
11月某日。小金井公園の広場。
朝8:30 一緒に撮影する大塚さやかさんと待ち合わせ。
まずは、時計、ピクチャースタイルなどのカメラの設定を合わせる。
太陽の向き、光の強さ、木々の紅葉具合、
広場の人々の様子をチェック。
紅葉している木の高さを見て、
撮影する絵、シュチュエーション、ポーズを空想。
広場をほぼ一周、以下のようなポイントを見て、
イメージしていく。
大木で人物の高さに葉が茂っていない場所→
引いた絵で全身を撮影、広角で下からあおって上の紅葉した葉も写し込む。
(広々とした公園の気持ち良さを表現。下からあおって足長効果を狙う)
1m30cmくらいの高さに紅葉した葉がついている→
こどもを抱っこ、おんぶしてもらったポーズが撮れる、葉を揺らして自然に遊ぶポーズを撮る
(紅葉した葉をレンズの目の前に入れボカし、柔らかい雰囲気を作る)
落葉が一面→
座ってローアングルで葉を前ボケにして撮る
(ローアングルで葉が一面に広がる美しさとダイナミックさを強調)
ヌケ*がある場所→
ヌケ感を強調する。前ボケ、縦構図、望遠レンズで奥行き感を強調し、被写体を際立てる
*「ヌケ」=奥行きのある場所のこと
(屋外の醍醐味はこの奥行きを使って写真に深みをだせることでもある)
切り株発見→かわいい布を引いてちょこんと座ってもらう
(切り株の斜め具合が味わいのある写真に。
座った子ども、大人も水平なものに座るよりも愉快で、にこやかになりやすい)
そして、実際に撮影する際は、
被写体に眩しくない角度で、かつ、
葉などがきれいに前後などのボケとして映り込み、
背景の木の幹、枝が人物と喧嘩しないポジションにあり、さらに、
無理のないシュチュエーションで全体にバランスが取れた絵になっているか。
そして、公園を謳歌する一般の方々の邪魔にならない場所か……
ゼーゼー、ふー。
これまでやってきたことではあるが、言葉にすると長い。
これらをどの順番にというか、
ほぼ同時に検討し素敵ポジションを獲得しているのであーる。
全体としてはこんな感じである。
またここから、光、枝葉などそれぞれのジャンル?で
私基準の選択を繰り返し、1枚の写真となるのである。
そして、当然ながら太陽は動くのである。
動きに沿って、撮影場所も徐々に変えていくので、
気が抜けないのであーる。
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